logic-mlの皆さん、
名古屋大学多元数理科学研究科のJacques Garrigueです。
突然ですが、以下のセミナーを開催しますので、ご案内申し上げます。
講演者: 鈴木佑京(東京大学大学院広域科学科)
日時: 2月24日(火) 10:30--12:00と13:00--14:30
会場: 名古屋大学 理学A館 A328号室
タイトル: 可述算術の世界
アブストラクト:
エドワード・ネルソンは、古典的算術に対するオルタナティブでありながら、
直 観主義的算術や有限主義的算術とも異なる――より徹底した構成主義の
立場に立つ ――自然数論として、「可述算術」と呼ばれる理論を提案した。
彼の理論は、後の 限定算術の研究に影響をあたえるとともに、数学的帰納法に
関する独特な分析を 含んでおり、極めて興味深い。
この講演では、1)まずネルソンの構成主義的な思想を説明した後、
2)可述算 術の数学的展開を解説することで、まず可述算術に対する
イントロダクションを 行う。
そののち、3)ネルソンのような改訂主義とは異なる、講演者自身の観点 から、
可述算術の持つ概念的な興味を解説する。ここでは、可述算術が、
ウィト ゲンシュタインなどが展開した「概念形成としての数学」という描像を
モデル化 したものであることが主張される。