皆様:
吉信康夫@名古屋大学大学院情報科学研究科です。
以下の要領で名古屋数学基礎論セミナーを開催します。 奮って御参加下さい。
日時:9月13日(金) 15:30-
場所:名古屋大学 大学院情報科学研究科棟 2F 206号室
講演者:木原貴之 (University of California, Berkeley)
タイトル: 多対一次数の一様Martin予想とWadge次数
アブストラクト: 多対一次数は,決定問題の計算論的複雑性を測る指標の一つであり,Wadge次数は,ベール空間の部分集合の位相的複雑性を測る指標の一つである.両者の定義は酷似している一方,多対一次数構造は混沌として掴み所がなく,Wadge次数構造は美しく整然としており単純明快である.したがって,それらの酷似した定義とは対照的に,それらの構造は如何なる意味でも同型ではない.それにも関わらず,「自然」な多対一次数の構造と Wadge次数構造が同型であることを示す. より正確には,Woodinによって提案された決定性公理の拡張であるAD+の下で,任意の better-quasi-order Q に対して,一様次数不変な Q 値多対一次数の構造と Q 値Wadge次数構造が同型であることを示す.