数理論理学セミナーのお知らせ
日時:7月17日(金)15:10から
場所:東京工業大学 大岡山西8号館 W棟10階 W1008
【1】
話者:横溝恭平(日本大学)
題目:中間命題論理の断片に関する保存性の問題について
概要:
Sを→(ならば)を元にもつ命題論理記号の集合とする。ヒルベルト流の直観主義論理Hに対し
その断片論理H_Sは、Hの公理型とその代入をS論理式(論理記号がSの元のみ出現する論理式)
に制限した論理H_Sであることが知られている。
本発表では、このHに関する性質が中間論理でも成り立つかについて、つまり
S論理式の集合Σに対し、中間論理H + ΣがH_S + Σの保存拡大になる条件について、
代数的な視点で考察する。
参考文献:
[1] A. Horn, The separation theorem of intuitionist propositional calculus, J. Symbolic Logic, vol.27, pp391-399 (1962)
[2] C. G. McKay, The decidability of certain intermediate propositional logics, J. Symbolic Logic, vol.33, pp.258-264 (1968)
[3] V. A. Jankov, Conjunctively indecomposable formulas in propositional calculi, USSR-Izvestiya, vol.3, num.1, pp.17-35 (1969)
【2】
話者:梅北拓朗
題目:集合論における強制法と様相論理
概要:
集合論において、強制法とはZFCのモデルを拡大してある命題(例えば連続体仮説)が
成立するようなモデルを構成する手法であるが、
Hamkinsは「あるZFCのモデルが別のモデルの強制法による拡大になっている」
という関係をKripkeフレームにおける到達可能関係とみなす
「様相論理の強制法的解釈」において、様相論理の公理のいくつかが自然にZFCで成立し、
また(5)という名前で知られる論理式(◇□φ→□φ)は、それをZFCに加えても無矛盾であることを見出した。
これらの結果について紹介する。
予備知識は特に仮定しない。
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本セミナーは定期的に東工大で開催しているものです。
初めて参加を希望される方はご一報ください。
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鹿島 亮
東京工業大学大学院情報理工学研究科
数理・計算科学専攻
kashima(a)is.titech.ac.jp